Case 2

いつまでも治らない脱毛症

初診時の後頭部の状態。

頭髪の脱毛により、頭皮の露出が確認されます。

初診時の前頭部・頭頂部の状態。

頭髪の脱毛により、頭皮の露出が確認されます。


30代男性

既往歴なし

 

突然の抜け毛と脱毛斑を認め、自宅近傍皮膚科を受診しました。

円形脱毛症と診断されて投薬治療を受けました。

しかし病状の改善なく、むしろ脱毛部位が広がるために、某大学病院皮膚科へ紹介受診する事になりました。

 

某大学病院皮膚科ではステロイド剤の内服治療により脱毛が停止し、病状の改善が認められました。

病状の改善よりステロイド剤の減量を行うと、病状が再発して抜け毛が増えて脱毛斑の広がり悪化を認めました。

 

「内服中は抜け毛は止まるが、内服を止めると抜け毛が再発して脱毛症が悪化する。」

この状態を数年間繰り返していました。

 

長期間ステロイド剤の内服治療は重篤な副作用の可能性がある事から、SADBE(局所免疫療法)と紫外線照射療法の併用へと治療方針の変更を行いました。

これにより、一旦病状改善して脱毛斑の完全治癒を認めましたが、病状再発したため、当院受診しました。

 


 皮膚所見としては多発性脱毛症で、ステロイド外用剤及びセファランチンの処方を行いました。

上記処方では抜け毛の改善は見込まれないため、自費体質改善外来にて精密検査を行いました。

 

検査結果と全身症状からミネラルバランス異常と内臓の冷えが認められ、サプリメント及び漢方で治療を行いました。

また、上記異常に対しての生活指導を行って、再発対策を行いました。

 

上記治療が奏功し、抜け毛が完全に止まって、頭部の脱毛班も完全に原状回復する事ができました。

また元来の虚弱体質からの疲れやすさも改善して、「働きやすくなった」と仰っていました。

解説

こちらの患者さんは元来の虚弱(お腹の弱さと冷え)がベースにあり、またミネラル不足が原因でした。

お腹が冷えると毛髪が抜けることは東洋医学では報告されています。当方の私見ですが、お腹が冷えるということは、腸が冷えることになり、その結果として免疫機能が弱まって自己免疫性の脱毛症の発症に至ったと考えて治療しました。

またミネラル不足によって体力低下や免疫異常をきたす事も分かっていて、ミネラル不足の補正も有用であったと考えました。