Case 5

20代女性 多発性脱毛症→再発して全身性脱毛症

当院初診時

後頭部に脱毛斑1ヵ所を認める。

他に数か所脱毛斑を認めた。

一回治癒後の再燃。

頭部全体・眉毛・まつ毛・体毛全ての脱毛を認めた。


20代女性。

既往歴でアトピー性皮膚炎を認め、自宅近傍皮膚科で治療を受けていました。

 

受診時は頭部全体に数か所の脱毛班を認め、多発性脱毛症として漢方処方・紫外線療法・

ステロイド外用・セファランチン内服で治療を行い、治癒に至りました。

 

少し時間が経った後、急激かつ著しい抜け毛を認め、結局は全身性脱毛症に至ってしまいました。

保険診療の標準治療および漢方治療では全く改善が認められない状態でした。

 

再生因子外用および消化管デトックス開始1か月後。

全体に発毛している。

拡大鏡では脱毛斑にも産毛が確認できた。

頭部全体に罹患前と比べると毛髪は細いままであるが、発毛を認めている。


 その時にご本人の希望もある事から体質改善外来受診して脱毛症の原因への根本検査を行いました。

結果は栄養失調・腸内環境異常・消化機能低下が認められました。

上記異常をサプリメント・漢方で治療すると、アトピー性皮膚炎が全くステロイド外用剤と保湿剤が

いらない状態にまで改善したと同時に、頭髪以外(鼻毛・産毛・眉毛・まつ毛・体毛)の回復が

認められました。

 

この頃に頭髪の改善の希望のために他の専門医療機関の受診の希望があり、大学病院脱毛症専門外来を受診する事となりました。

そこで、局所免疫療法及び紫外線照射療法を行いましたが改善を認める事が出来ず、通院を中断しました。

 

その後当院にて、休止期脱毛症の可能性を考えて再生因子外用剤の使用及び体質改善強化目的で

消化管デトックスを追加すると、頭部全体の発毛を認めました。

 

発症前と比較すると毛髪の太さの改善の課題は残りますが、頭部全体の毛髪を含めて発毛を認めました。

 

治療結果に関しては個人差があります。

 

解説

この患者さんは、一旦多発性脱毛症は治っていました。

しかし、体内の原因の解決がなさ得れていないために重症な脱毛症になってしまったと考えます。

ただ、十分に検査を行って根本的な治療と対策を行うと改善がなされる事はありうるという事も分かるケースでした。

また、アトピー性皮膚炎も治ったと言うことは、体内の内部から治療すると皮膚も毛髪も治るという事が分かるケースでした。